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小説3「地獄の王」

第20章、第二都市(学校の合宿部屋と屋上)
1,「旅の果て、手にしたものは」

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第二都市の白地図

この部分の文章は、主人公(澪ちゃん)が見ている夢です。

ピンク色の()は、主人公(澪ちゃん)の気持ちや考えていることです。

  ・青色の()は、主人公(澪ちゃん)の気持ちや考えていることです。
  ・灰色の()は、作者による注釈、フリガナです。
  ・太字の「」は、大きな音や声、または複数人の声です。
・小文字の「」は、小さなひそひそ声です。

目次

夢の中

朝食前

バッカスとオフィーリアたちからの報告

朝食後、屋上から

次回

2026年 1月 13日、編集しました。

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夢の中

「・・・ちゃん、おはよう。」
誰かが、私に挨拶をしてくる。
その人は、肩まである黒い真っすぐな髪をしているのだが、顔が真っ黒で思い出せない。
服は、校長先生や市長さんのように白いシャツに、ネクタイをしてスーツを着ている。
(誰だっけ?・・・・・)

場面が変わって、私の目の前には、枯れ木となった山々が延々と続いている。
それを見て、呆然と立ち尽くす。
(まるで焼けたみたい・・・・まさか、ライガが・・・・?)

朝食前

校舎全体の見取り図

校舎全体の見取り図です。

学校の敷地全体の見取り図

学校の敷地全体の見取り図です。

「♪〜青い空、風の音、熱い太陽、土のにおい、きらめく星たち、輝く月と〜旅の果て、手にしたものは〜♪」
サイケたちの笛とギターの音色にのって、天井からバッカスの美しい歌声が降ってくる。

「こいつ、日の出とともに出かけると、自分から言っといて・・・」とキングの声
「しゃあねえだろ、澪木が一番働いてんだから・・それ以上近づいたら、火あぶりにするからな。」
すぐ近くから、マーズちゃんの声が聞こえてくる。

運動場の方から(トカレフたちの)数発の銃弾と、同時ぐらいに「カン! カン!」という缶に何かが当たる音、「パチパチ。」という数人の拍手と、「ヒュー! ヒュー!」と、はやし立てる声。

反対の中庭からは
「ガン! ガン! キン!」という刀と棒のぶつかり合う音。
「行け!」
「そりゃ!」
「やれ! パーシヴァル!」
アオバとパーシヴァルが、戦っているらしい。
トリスタン、ランスロットの声も聞こえてくる。
アーサー、副隊長、ヨシツネもいるのだろう。
時折、女生徒たちの「すごーい!」と言う声や、男たちの「すごい!」という声と拍手が聞こえてくる。

「♪〜水が流れ、土を潤し、花が咲き、歌い踊れ。酒を酌み交わし、歓喜の歌を〜♪」
再び、バッカスの歌声と笛とギターの音色(屋上で歌っているのか・・・)

「どうもなかったようですね。」とクリスの声
「うむ。」と返答するキングの声
「ごめん。」と、私は目を開け
「おっはよ! 澪木。今、フローラとオフィーリアたちがA地区に行っててさ、無事に戻って来たみたいだぜ。」
横で座っているマーズちゃんが、説明してくれる。
私は、はっきりしない頭で
「うん。」と、答える。
「楽しそうに、お花を持っていらっしゃいますよ。」とクリス
中庭からの、声と武器のぶつかり合う音が止み
「向こうも止めたみたいだな。」
マーズちゃんが窓の外を覗き込む。

私は、ぼんやりした頭で、そのままゴロンとあおむけになり天井を眺める。
昨夜、咲子さんが「ここの生徒さん、あんまり本を読むのが好きじゃないみたいで」と言っていたのを思い出す。(19章-1)
(いつから?・・もしキングの言うように、昨夜の結界が、ライガの魔物の警戒オーラだとしたら・・・図書室にひそんでいて、その警戒オーラが、ここにまで入ってきて・・・だから生徒たちは、あまり行きたがらなくて、じゃ図書室の、どこに隠れているの? あの夢で見た、山火事の後のような光景は? そもそも、生徒が図書室に来ないのは、前からなんだから・・・・)

「おい、大丈夫か?」
キングが心配して、私の顔の上に自分の顔を持ってくる。
「あっ! てめっ!」
すかさず、マーズちゃんの拳がキングの頬に当たり
「貴様っ!」
私は口をおさえて横に向いて笑い、クリスはおろおろしている。
「お前がこいつに近づくなんて、100万年早えーんだよ!」
「なにっ!」
(キング、根は良い奴なんだけどな・・・(笑)。)
私は笑いをこらえ
「ごめん、いろいろ考え事をしてて・・・。」
「くっ、貴様ら・・・」
殴りたいのを我慢している。
(そうそう、殴ったら火だるまになるよ。)

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バッカスとオフィーリアたちからの報告

「おっ、なんか楽しそうじゃねえか。」
ドアの方から、バッカスと、その部下たち3人が入ってくる。
「楽しくないわ!」とキング
私は起き上がり
「屋上の眺めはどうだった? バッカス。」
「気持ち良かったぜ。A地区の方も緑がすでに出てきてよ。」
「BやCは?」
「あー・・・」
バッカスは考え込み
「茶色い土に、廃墟となった建物、といったところですね。」とサイケ
「亡者が、チョコチョコ歩いてた。」とハピラキ
「どう攻める、おつもりですか?」とメロディー
「私も、屋上に上がって見てみるよ。」
話している間に部下たちが、たくさんのおにぎりをのせた大皿や、味噌汁がたっぷり入った大きな鍋、
お漬物が入った小皿をのせたお盆を運んでくる。瞬く間に、長机の上には、おいしそうに湯気をたてた
朝食が並んだ。

オフィーリアたちと、フローラたちも入って来た。
さっそくオフィーリアが
「澪ちゃん、聞いて。 A 地区の村長さんが、私に守り神になって欲しいって言うの。」
「へえー守り神って、何をするの?」
「何もしなくて良いんですって。」
「王宮に帰るかもしれないと、申したんですけど・・・。」とナナ
「それでも良いそうなんです。居てくれるだけで良いと、おっしゃるんですよ。」とミミ
「んーよく、わからないけど、別に良いんじゃないかな? それかトリトンに、きいてみたら? 私は、よくわからないし、今晩たぶん、アルテミスも、ルナも来ると思うし。」
「そうですわね。」
オフィーリアが笑顔になる。
みんな、長机の前に座って、お箸とお椀を手に取り、食べ始めた。
副隊長が小声で
大丈夫ですか? 先程、王と何か?
「別に何でもない。」

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朝食後、屋上から

学校の屋上の見取り図

学校の屋上の見取り図です。

朝食後、全員が屋上に上がり、あらためて第二都市全域を眺める。
オフィーリアとその部下たちは、校長先生に教えてもらった円柱の形をした貯水槽を
「おっきい!」と、つぶやきながら見上げている。

第二都市の白地図

市長さんから、もらった白地図です。
中央の四角く囲ってあるのが、学校です。
周囲の薄い波線は、山や森です。
地図内のA、B、Cは、作者が書き足しました。

私は、市長さんからもらった地図を見ながら
「思ったより亡者が少ないね。」
「B、Cに、たくさんいます。Cも同じように崖に囲われた所にありまして・・・。」と市長さん
「都市のやつらを、避難させたんで・・・。」とアオバ
「なんで、こんな所に崖があるのか?とは、思いましたけどね・・・・・。」とヨシツネ
市長さんと校長先生も、うなづいている。

私は、寮の勝手口からまっすぐ伸びた道の先の、こんもりと木の茂った小さな山(地図の上側)
指差し
「あそこで、ピンク色のイモ虫を見つけたんですか?」
「そうです。あの、真ん中辺りですね。」と青木先生
私はうなづき(アーチャーたちは、すでに捜索を始めているだろうな・・・。)
「じゃ、えっと・・・・寮から向こうに出る出入り口というか、門は?」
「この辺ですね。」
校長先生が寮の向こう(勝手口)を指差す。
(じゃなくて)えっと・・・とりあえず、中庭の方に行きますか。」
全員、出口の方へと向かい始めた。

バッカスの歌は、節をつけて適当に歌ってください。

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第20章ー第二都市(中庭、寮)
2,「地獄姫様から頼まれてきた?」

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