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小説3「地獄の王」

第18章、第二都市(学校)
2,「いませんね。」

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3-18-2top画像に使用したイラスト

使用したイラストは、PIXTABOOTHにて販売中です。
クリックすると各サイトに移動します。

この部分の文章は、登場人物たちが見ている幻覚です。

今回は、幻覚の中にショッキングなグロシーンが含まれており
その部分だけ、非表示にしました。

noteでは見ることができないので、話の内容に影響することはありません。

「表示(閲覧注意)」のボタンをクリックすると見ることができますが、自己判断でお願いします。
再度、「表示(閲覧注意)」のボタンをクリックすると消えます。

幻覚以外の文章について

・青色の()は、私(主人公)の気持ちや考えていることです。
・灰色の()は、作者による注釈、フリガナです。
・太字の「」は、複数人の声や大きな声です。

目次

学校(1階から屋上へ)

屋上

3階

2階

1階

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(c)虹色らいん - イラスト素材 PIXTA -

学校(1階から屋上へ)

学校の校舎1階の見取り図

学校の校舎1階の見取り図です。

「二手に分かれるよ。藍白くんとタガメくん、ヨシツネは、あっち(校長室のある方)の階段から上へ上がって行って、私と副隊長とアオバは、こっち(教室のある方)の階段を上へ。3階の廊下か、屋上で合流する。」
はい!

悲鳴は左右から聞こえる。

学校の1階から屋上全体の見取り図

学校の1階から屋上全体の見取り図

私を先頭に、副隊長とアオバが階段を駆け上がる。
2階に上がると、廊下と左手には部屋が3部屋、手前から『2−1』『2−2』『職員室』、右手には窓が並び、その向こうには寮が見える。
「俺、視てくるっす。」
「うん、上に上がる。」

アオバは廊下を進み、副隊長と私は階段を駆け上がっていると
(だめだ、悲鳴が止んだ・・・。)

3階の廊下から、川原さんが頭をさすりながら階段を下りて来た。

(そうか、川原さんは無事だったから・・・。)

3階に上がると、教室の並んだ廊下の向こうから、ヨシツネ、藍白、タガメが教室の中を観ながら歩いて来た。
ヨシツネが駆けて来て
「屋上に行くには、その階段だけです。」

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屋上

階段を駆け上がる。
(あーもーせっかく、ルナのおかげで再現できたのに・・・。)

学校の屋上全体の見取り図

学校の屋上の見取り図です。

金属製の銀色のドアを開けて、屋上に行く。
手分けして探すも、いない。

「いませんね。」と副隊長
「うん。」
私は、手すりから中庭を見下ろす。
校長先生や都市の人たちが
いない!」と手を振り、バッカスやその部下たちが両手でX(バツ)を作っている。
運動場を見下ろしていたヨシツネが
「こっちも、いないみたいですね。」
藍白とタガメも首を横に振る。
ドアが開いて、アオバが入って来て
「どこ行ったんすかね?」と、キョロキョロ見回す。
運動場を見下ろすと、アーサーたちが
いない。」と、手を振り
来なかったわ。」と、フローラが大声で叫ぶ。
(んー冷静になれ、私)

このまま、屋上に居続けてもしょうがないので
「下りよう。」
私を先頭に、ドアを開け階段を下りて行く。
「どこ行ったんだろうな?」
下りながら藍白がつぶやき、他の部下たちもうなずいている。

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3階

学校の3階の見取り図

学校の3階の見取り図です。

3階まで下りて来た。
(川原さんは、ここを通って下りたから・・・。)
「こっちを行ってみますか?」と副隊長
「うん。」
なので、3階の教室の前を歩いて行く。

被害がない。

(生徒たちが逃げようと、下の階へ殺到したのだろうか?)

階段を挟んだ向こう側にある、突き当たりのドアの上に表示された『図書室』の文字と、左側に把手(トッテ)がついた引き戸が目についた。
(そういえば、由美ちゃんは図書室で交霊術の本を見つけたんだっけ(15章-1)。木花 咲子さんは、図書室の司書もしている、って校長先生が言ってた(5章-4)。)
「気になりますか?」と副隊長
「あっ、うん・・でも後で、今はとりあえず、みんなの所へ行こう。」

2階

学校の2階の見取り図

学校の2階の見取り図です。

血の海が広がっていた。

廊下には、生徒たちの手足がもがれ首が飛んだ死体が、床を埋め尽くすように転がっている。

「ひどいっすよ。」とアオバ
「うん。(まだ、ルナの月の光の効果は続いているみたいだ。)

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1階

さらに、階段を下りて行く。

1階に下りると、職員用の下駄箱の上のあの絵(下のイラスト)が、目に飛び込んで来た。

赤い油絵具で描きなぐったような抽象画のような絵

初めて見た時は何とも思わなかったが、夜の、カウンターの中の用務員室のドアの明かりだけで見ると
「右手をもぎとられた傷口、みたいでしょ。」と、ルナが声をかけてきた。
「うん。(夜の暗闇・・・月の光の効果は終わったのか・・・。)
「そう思うと、なんだか気持ち悪いわね。」とフローラ
彼女の部下たちも、うなずいている。
「抽象画かと・・・。」
パーシヴァルがルナを見る。
「抽象画ってそういう物よね、澪ちゃん。」(この小説内でのルナの考えです。)
「うん、見る人によって、いろんな風に見えるから(誰が描いたんだろう?)

学校の外に出ると、生徒や先生たち、都市の人たちが中庭に出て来ていて、ガヤガヤと先ほどまでのことを話し合っている。
「視なかったぜ。」
マーズちゃんが私に声をかけてきた。
「こっちも、屋上まで行ったんだけど・・・。」
「運動場の方もですわ。」とフローラ
「こっちも視なかった。」とバッカス
「姫子さんたちも視ていないって・・・。」
「アーチャーも私も、視ていないわ。」とアルテミス、アーチャーもうなずいている。
(銀河連合が見逃すってことはないし・・・)

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(c)虹色らいん - イラスト素材 PIXTA -

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第18章ー第二都市(中庭)
3,「初めてだそうよ。ヒドルもだけど、あんなに大きいのは」

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